地域包括ケア事例の紹介
1.ツールを活用した看看連携
「ぎふ心不全なんとかし隊の活動報告」
発表資料
<地方独立行政法人 岐阜県総合医療センター慢性心不全看護認定看護師 蓑島啓太>
⇒ 心不全ツールは全国学会などで発表されており、どこでも入手可能。発表資料
<地方独立行政法人 岐阜県総合医療センター慢性心不全看護認定看護師 蓑島啓太>
- 心不全地域連携パスの運用
- 心不全増悪により繰り返される入退院の予防のための連携ツール(体調管理ノート)を患者に配布・指導
- 外来看護師や訪問看護師による「体調管理ノート」の確認
- 心不全看護の知識や経験不足があっても、心不全ポイントを用いることで観察項目が明確となっており、受診の判断基準に繋がる。
- 心不全ポイントに沿ってかかりつけ医に報告することで、報告を受ける医師の病状把握もスムーズになる。
(大垣市民病院が制作して圏域活用しているツールは独自のもので、使用できない。)
急性期病院から在宅への退院指導と、地域在宅医(かかりつけ医)・訪問看護ステーションとの連携は、どの圏域でも適応できる。
*在宅を中心に入退院を繰り返し、最後には看取りを要する高齢者を支えるため、かかりつけ医、地域包括ケアを支える病院・有床診療所、介護等との水平的連携(ヨコ連携)を推進
*日本心不全学会ホームページ 心不全手帳 <外部リンク>
2.病院の認定・専門看護師による地域への訪問 (訪問看護のリモート参加)
「認定・専門看護師のWEBを活用した在宅支援」
発表資料 <地方独立行政法人 岐阜県総合医療センター 地域医療連携部 連携推進室 室長 古田 明美>
⇒ サポートセンターを通して専門・認定看護師のリモート訪問を依頼。発表資料 <地方独立行政法人 岐阜県総合医療センター 地域医療連携部 連携推進室 室長 古田 明美>
- 在宅療養中の患者に対し、訪問看護師と認定・専門看護師をリモートで繋ぎ、専門的看護の提供を行うシステム
- 岐阜県総合医療センターを外来通院し、在宅医や訪問看護師の訪問診療を受けながら在宅療養を行っている患者を対象
Webによる在宅支援に関わる加算が課題
*令和4年度 全病院協会学会in静岡(2022年10月)にて発表
*専門・認定看護師による訪問看護師へのコンサルテーション
*アウトリーチ型支援
3.病院の認定・専門看護師による地域への訪問 (高齢者施設への定期巡回)
「介護施設と医療をつなぐ」
発表資料
<多治見市民病院 皮膚・排泄ケア特定認定看護師 田中貴子>
⇒ 病院長、看護部長、事務長による施設への説明により、定期巡回を提携。発表資料
<多治見市民病院 皮膚・排泄ケア特定認定看護師 田中貴子>
- 認定看護師の定期訪問について、高齢者施設へ説明・提携
- 皮膚・排泄ケア特定認定看護師が提携施設に1回/週の定期訪問
- 日中早期の段階で相談を受けることで、重症化する前に病院への受診が可能
- 提携施設からの夜間の施設入所者の救急搬送は激減
- 早期治療を開始することができ、重症化せず、症状改善・治癒するため在院日数が短縮され、元の施設にADLが低下せずに戻ることができる。
- 施設内でも難治性の褥瘡を治すことができる。
*皮膚・排泄ケア特定認定看護師による施設職員へのコンサルテーション
*アウトリーチ型支援
4.連携会議
「地域包括ケア事例 病院と地域関係職種との連携 ~連携会議~」
発表資料
<岐阜県立下呂温泉病院 地域連携室師長 高﨑美保>
⇒ 地域独自の連携会議にて、困難事例の情報共有や事例検討を行う。発表資料
<岐阜県立下呂温泉病院 地域連携室師長 高﨑美保>
- 下呂市では地域の連携会議が複数ある。看護師が参加しているものとして、「多職種連携による医療・介護の輪」会議が年3回、居宅介護支援協議会 事例検討会が年2回、ケース会議が随時、消防本部との定例会議が月1回開催されている。
- 年齢に関係なく地域に暮らす人を対象として「小児の緊急搬送について」等 特殊事例について関連機関や職種と情報共有・事例検討している。
(困難事例として、呼吸器装着の小児の災害対応、小児の緊急搬送、など)
*地域包括ケアシステムの対象は法的に65歳以上の高齢者とされている。しかし、実際には、65歳以下で医療と介護を必要としている方もいて、生活支援や近所の見守りを必要とする方もいる。ここでは、年齢に関係なく支援を必要とする方について、関係機関や他職種と連携している。